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【日本周産期新生児医学会】SARS‐CoV‐2感染が証明されるか疑われる⺟体からの分娩での新⽣児蘇⽣に係る指針  第2版    2020/06/11 up!

【概要】
SARS‐CoV‐2感染が証明されるか疑われる⺟体からの分娩での新⽣児蘇⽣に係る指針  第2版

細野茂春、 諫⼭哲哉、⽥村正徳、杉浦崇浩、草川 功、茨 聡  新⽣児蘇⽣法委員会   

 新型コロナウイルス(Severe acute respiratory syndrome  coronavirus2 : SARS‐CoV‐2)の感染 であるCOVID‐19による世界的⼤流⾏によりその感染者数が指数関数的に急速に増加してい る。妊婦の感染は妊婦と胎児および新⽣児への影響が考えられ、それに対する懸念は⼤き いが、今現在どのように対応すれば新⽣児への影響が最⼩化するかに関する科学的根拠は ほとんどない。 

 SARS‐CoV‐2に感染した妊婦が重症化する報告や、産科合併症が増加したという報告は⾒ られていない。同様に、限られた症例シリーズでは、胎盤、⽺⽔、臍帯⾎、⺟乳中のウイ ルスの存在は⽰されていない1。SARS‐CoV‐2感染⺟体からうまれた新⽣児のSARS‐CoV‐2の PCRは陰性であったとの報告がある⼀⽅で、SARS‐CoV‐2感染⺟体から⽣まれた新⽣児33⼈ 中3⼈でSARS‐CoV‐2に対するPCR検査が陽性であったとの報告もあり、先天性感染を⽰唆 しうるIgM陽性例も報告されている2‐6。これらのことから、現時点では、SARS‐CoV‐2の⺟ 児間感染経路は、⼦宮内感染(経胎盤感染)、産道感染(垂直感染)の可能性はあるが頻度は少 なく、対策としては、① SARS‐CoV‐2感染者からの⾶沫感染、② SARS‐CoV‐2に汚染された ⽣物学的物質との接触を介しての感染、を予防することが⼤切であると考えられる。 
 このような状況を踏まえ、SARS‐CoV‐2 の感染が証明されるか疑われる⺟体からの分娩で の新⽣児のケアは、以下の 2 点に重点をおいて⾏われるべきと考える。1) 出⽣後の新⽣児 の感染を避けること、2) 分娩室での医療従事者への感染を避けること、である。 
参照サイト:日本周産期新生児医学会      関連キーワード: なし